当研究室 角田 樹也 さんの論文がFrontiers in Immunology誌に掲載されました。

Proportional Tumor Infiltration of T Cells via Circulation Duplicates the T Cell Receptor Repertoire in a Bilateral Tumor Mouse Model;

Mikiya Tsunoda, Hiroyasu Aoki, Haruka Shimizu, Shigeyuki Shichino, Kouji Matsushima and Satoshi Ueha
Front. Immunol. 2021 October 25

当研究室ではこれまで、がん免疫療法を行った患者やマウスで見られる腫瘍反応性T細胞レパトアの特徴を解析してきました。

両側担がんマウスモデルを用い、同一担がん宿主における抗腫瘍応答の経時的なモニタリングすることにより、これらの知見と抗腫瘍応答との関連を解析することが可能になると期待されています。

本研究ではこのモデルの前提条件である、“左右対称に成長する両側の腫瘍のT細胞レパトアは非常に類似している”ことを明らかにし、
両側での類似した腫瘍T細胞レパトア形成のメカニズムとして、両側の腫瘍所属リンパ節で独立して誘導された腫瘍反応性T細胞クローンが全身循環中で統合され、両側の腫瘍中に均等に浸潤している可能性を示しました。

この結果は、両側担がんマウスモデルが同一担がん宿主の腫瘍反応性T細胞の経時的応答の解析に適していることを示しています。