当研究室 七野成之助教の論文がCommunication Biology誌に掲載されました。

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TAS-Seq is a robust and sensitive amplification method for bead-based scRNA-seq

Shigeyuki Shichino, Satoshi Ueha, Shinichi Hashimoto, Tatsuro Ogawa, Hiroyasu Aoki, Bin Wu, Chang-Yu Chen, Masahiro Kitabatake, Noriko Ouji-Sageshima, Noriyoshi Sawabata, Takeshi Kawaguchi, Toshitugu Okayama, Eiji Sugihara, Shigeto Hontsu, Toshihiro Ito, Yasunori Iwata, Takashi Wada, Kazuho Ikeo, Taka-Aki Sato & Kouji Matsushima Communications Biology 2022 June 27

生体におけるあらゆる細胞種とその機能を同定することが可能となるscRNA-seq解析法は、生物の仕組みを深く理解する上で必須の技術であり、近年では「ヒト細胞アトラス」計画の推進にも大きく貢献しています。この手法では、主に1細胞の遺伝子発現プロファイルの類似性に基づく細胞の分類、細胞組成に関する情報を得ることができます。scRNA-seqには既にいくつかの手法が知られていますが、遺伝子の検出感度や分析の正確性、解析系取り扱いの簡便さ(反応時間の秒単位での管理や、取り扱い中の温度上昇を厳密に避ける必要がある等)という点で課題が多く残されていました。

そこで、今回、共同研究グループは、既存技術よりも高い遺伝子検出感度に加え、反応条件許容範囲の大幅な増加による取り扱いの簡便さを兼ね備えた「TAS-Seq法」を開発しました。具体的には、ターミナルデオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)を用いた高効率な固相cDNA増幅法、ターミネーターヌクレオチドによる残存プライマーの伸長反応停止機構、マイクロウェル/磁気ビーズベースの細胞単離技術を組み合わせることで、新たなscRNA-seqプラットフォームを構築しました。

本研究成果を拡張することで、1細胞からのアトラス構築が可能となり、将来的には疾患解明や創薬研究の進展が期待されます。

日本語:https://www.tus.ac.jp/today/archive/20220627_5628.html

英語:https://www.tus.ac.jp/en/mediarelations/archive/20220627_5628.html

単一細胞レベルで微量なRNAを高感度かつ高精度に検出、解析する新技術の開発に成功~既存技術では検出が難しい細胞間コミュニケーションの検出も可能に~